真空管アンプって何だろう?


真空管アンプとは、CDプレーヤーやポータブルオーディオプレーヤーなどの再生音をスピーカーから出すために使う装置の一種です。
「プレーヤー」と名の付く再生装置は音楽を小さな電気信号でしか出力できません。アンプは、その小さな電気信号を使ってスピーカーを
動かすための大きな電気信号を作り出す装置(注1)になります。
この大きな音を作り出す為に使われる部品(素子と言います)に真空管を使用したものを総称して「真空管アンプ」と呼びます。
素子にトランジスタを使用すれば「トランジスタアンプ」、IC(集積回路)を使えば、「ICアンプ」になります。
ちなみに、トランジスタと真空管の両方を組み合わせた「ハイブリッドアンプ」と言うのもあります。
アンプの詳細については別の書物やWEBサイトに譲るとして、ここでは、真空管アンプの魅力についてわかりやすく述べようと思います。

 注1:元の音を大きくしているとよく言われますが、厳密には大きな音を別途作っていることになります。

魅力としては、
1.ほんのりと光る真空管がノスタルジックかつ何とも言えないレトロ感を醸し出し、インテリアとしても美しいです。
2.温かみのある柔らかく滑らかな音がでる。それは、トランジスタやICアンプにはだせない音で、一言で表現するなら
  「安らぎ感のある音」と言うことになります。
3.発生するひずみはトランジスタ等のアンプと比較して一ケタ以上多いですが、そのひずみ成分が偶数次のひずみ成分になります。
  それが、高音の倍音成分として刺激的なものではなく、逆にまろやかさにつながり、結果として響きの良い音になります。

もちろん、欠点もあります。
1.トランスが必要で、大きく重くなる。
2.ヒーター電源が必要で乾電池などでは動かせず、コンセントが必要。
3.衝撃に弱い。
4.大出力が出しにくい。など。

ですが、それを補って余りあるほどの魅力を秘めたもの。それが真空管アンプです。


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